納骨堂は密閉空間?換気の状況と新型コロナウイルス対策について調べました
新型コロナウイルスの流行が続く昨今、「3つの密(密閉、密集、密接)」を避ける観点から、室内墓でのお墓探し・お墓参りをご心配されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。確かに、外墓地や樹木葬といった屋外のお墓と比べると、納骨堂は密閉された空間のように思えます。ですが実際には、建築基準法や消防法により排煙の基準が厳しく設けられているため、納骨堂は一般的な建物と比較して換気に優れていると言えます。
そこで、台東区の「蔵前陵苑(くらまえりょうえん)」、文京区の「本駒込陵苑(ほんこまごめりょうえん)」の2施設を例に、実際の換気の状況について調べてみました。
納骨堂は密閉空間?換気の状況と新型コロナウイルス対策について調べました
>>東京都台東区「蔵前陵苑(くらまえりょうえん)」の例
>>東京都文京区「本駒込陵苑(ほんこまごめりょうえん)」の例
東京都台東区「蔵前陵苑(くらまえりょうえん)」の例
画像は蔵前陵苑公式HP(https://kuramae-ryoen.jp/)より引用
2018年にグランドオープンした自動搬送式納骨堂。納骨だけでなく、葬儀も対応できるワンストップ型。4路線4駅からアクセスできる好立地で、6階からはスカイツリーを望むことができます。館内全体がとても清潔で明るく、カフェスペースのほか、喫煙所にパウダールーム、授乳室など、他の納骨堂にはないような設備も充実しています。
この納骨堂の換気状況
各室天井内の機械給排気システムで換気を行っています。
厚生労働省は、新型コロナウイルスの集団感染発生リスクの高い状況を回避するための換気の方法として、専門家検討会の見解をもとに「1人当たり毎時30㎥」の換気量の確保を推奨しています。(参照:厚生労働省の資料)
蔵前陵苑の主なエリアの毎時換気量および推奨人数は下記の通りです。
※推奨人数は、毎時換気量を厚生労働省の推奨換気量(1人当たり毎時30㎥)で割って算出しています。
場所 | 毎時換気量(㎥/h) | 推奨人数(人) |
1階エントランス | 420 | 14 |
2階本堂 | 1260 | 42 |
3階参拝室 | 1050 | 35 |
3階副本堂 | 990 | 33 |
4階法要室1 | 2280 | 76 |
4階法要室2 | 930 | 31 |
5階客殿1 | 1740 | 58 |
5階客殿2 | 600 | 20 |
6階参拝室 | 1050 | 35 |
6階ラウンジ | 930 | 31 |
各フロア10ブースの参拝室に対して、35名分の必要換気量が確保されています。さらに、蔵前陵苑では見学者の密集を避けるため、見学の時間帯が他の方と重ならないように調整してくださっています。お墓探しの際は、ぜひ事前に予約をしてから見学しに行きましょう。
画像は蔵前陵苑公式HP(https://kuramae-ryoen.jp/)より引用
この納骨堂の基本情報
| 価格 | 年間管理費 |
ベーシックタイプ | 85万円 | 15,000円 |
ハイグレードタイプ | 103万円 | 16,000円 |
※価格には銘板および字彫り、法名(戒名)授与、永代使用、永代供養、遺骨収蔵厨子などを含みます
- 【名称】蔵前陵苑
- 【宗旨】浄土真宗
- 【所在地】東京都台東区寿1-11-7
- 【管理者】満照山 眞敬寺
- 【檀家義務】なし
- 【ペット埋葬】不可
- 【アクセス】都営大江戸線「蔵前」駅下車 徒歩約5分など、4路線4駅から徒歩圏内
- 【問い合わせ先】電話番号:0120-634-940/URL:https://kuramae-ryoen.jp/
東京都文京区「本駒込陵苑(ほんこまごめりょうえん)」の例
2019年にオープンしたばかりの納骨堂。都内最大規模の墓数を誇る大規模納骨堂で、施設内では葬儀も法要も行うことが可能。本堂のステンドグラスや、モザイクタイルのあしらわれた華やかな参拝室は必見です。
この納骨堂の換気状況
各室天井内の機械給排気システムで換気を行っています。
本駒込陵苑の主なエリアの毎時換気量および推奨人数は下記の通りです。
場所 | 毎時換気量(㎥/h) | 推奨人数(人) |
1階エントランス | 1110 | 37 |
1階本堂 | 1440 | 48 |
1階法要室 | 510 | 17 |
2階参拝室 | 1290 | 43 |
2階副本堂 | 600 | 20 |
3階法要室1 | 1500 | 50 |
3階法要室2 | 630 | 21 |
3階参拝室 | 1440 | 48 |
4階客殿1A | 480 | 16 |
4階客殿1B | 480 | 16 |
4階客殿2 | 330 | 11 |
各フロア14ブースの参拝室に対して、40名以上分の必要換気量が確保されています。客殿の換気量は他の部屋と比較してやや少なめですが、上記はあくまでも部屋を閉め切った場合の数値。実際にはドアや窓を開放しているため、換気の心配は無さそうです。
画像は本駒込陵苑公式HP(https://honkomagome-ryoen.jp/)より引用
この納骨堂の基本情報
| 価格 | 年間管理費 |
2階 花鳥風月 | 80万円 | 12,000円 |
3階 飛龍祥雲 | 99万円 | 12,000円 |
※価格には銘板および字彫り、戒名授与、永代使用、永代供養、遺骨収蔵厨子などを含みます
- 【名称】本駒込陵苑
- 【宗旨】浄土宗
- 【所在地】東京都文京区向丘2-29-1
- 【管理者】浄土山 正覚院 十方寺
- 【檀家義務】なし
- 【ペット埋葬】不可
- 【アクセス】東京メトロ南北線「本駒込」駅下車 徒歩3分など、3路線3駅から徒歩圏内
- 【問い合わせ先】電話番号:0120-381-154/URL:https://honkomagome-ryoen.jp/
納骨堂の参拝室は、一見すると窓が開放できる仕組みになっておらず、密閉されているように思える施設もあります。ですが、各室天井内の機械給排気システムで換気を行っているため、窓が開いていなくても空気の入れ替えが行われていることがわかりました。来苑者数に対する実際の換気量も、厚生労働省の推奨する水準を満たしており、換気の良い環境と言えそうです。
お墓は、新型コロナウイルスが収束してからもお参りに通う大切な場所です。室内墓での感染リスクを必要以上に心配してしまうことなく、ぜひ、正しく対策を講じながらお墓探しを進めましょう。
納骨堂辞典では東京や関東の納骨堂の紹介をしています。みなさんのご要望にお応えして人気ランキングや費用、納骨堂の種類についてなども解説していますのでぜひご覧ください。納骨堂辞典|納骨堂・永代供養墓の全て
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2020年、世界中で猛威を奮っている新型コロナウイルス。日本では5月25日に緊急事態宣言が全面解除されましたが、引き続き外出を控えている方も多いのではないでしょうか。お墓の中でも納骨堂は、室内にあるという特性上、「3つの密(密閉、密集、密接)」への対応が特に気になりますよね。
そこで納骨堂辞典では、納骨堂でどのような新型コロナウイルス対策が行われているのか、実際に足を運んでレポートいたします。今回は、東京都文京区にある自動搬送式納骨堂「本駒込陵苑(ほんこまごめりょうえん)」に行ってみました。
今、東京都内に続々と納骨堂がオープンしているのをご存知でしょうか。ここ数年間で約30か所(建設中含む)が新たに建てられており、すべての区画が完売するとおよそ12万~15万人が使用することになるそうです。近年建設されている納骨堂のほとんどが自動搬送式納骨堂となっており、現在お墓がない人はもちろんのこと、地方のお墓を墓じまいしその引っ越し先として選ばれるなど、宗教宗派を問わず幅広い受け入れをすることで注目を集めています。
そんな“いまどき”の自動搬送式納骨堂、やはり毛嫌いをする人も多いのではないでしょうか。そこで、実際に自動搬送式納骨堂へ足を運び、その内装や実態をレポート。今回は、オープンしたばかりの東京都・品川区にある「應慶寺・目黒御廟(めぐろごびょう)」に行ってみました。
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都内最大級の自動搬送式納骨堂「本駒込陵苑(ほんこまごめりょうえん)」では、2021年1月から、公式アンバサダーによるPRを実施しています。新型コロナウイルスの感染予防のために現地の見学を控えている方に対して、お墓を使用している方のリアルな声を届けることを目的とした企画だそうです。アンバサダーに認定された方には本駒込陵苑のお墓の使用権が進呈され、実際にお墓を使用した体験を元に、施設やサービスの魅力を発信しています。
これまで納骨堂は遺骨を一時的に保管しておくことが大きな目的でしたが、近年、納骨堂が室内型墓地として大きく進化を遂げ、現在東京都心を中心に数が急増しています。また、納骨堂にも棚式、ロッカー式、自動搬送式とタイプがいくつかありますが、なかでも最も費用を安く抑えることができることから人気のタイプとなっています。ここでは、そんな室内型自動搬送式タイプの納骨堂でおすすめの場所5つを紹介します。