お葬式から納骨までの流れをチェック!どんな準備が必要?
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お墓の引っ越しを改葬といいます。実家から遠く離れて暮らしていると、頻繁にお墓参りに行けないことが気がかりですよね。自宅から近いところにお墓があったらどんなにいいかと考えている人のために、改葬の意味や意義について解説します。
改葬とは、今あるお墓を更地にして墓地の管理者に返還し、新しい墓地へ遺骨を引っ越しさせることです。とくに今あるお墓を更地にしてしまうことを指して、現代では「墓じまい」と表現されることがあります。両親をすでに亡くしたシニア世代が、「故郷へのお墓参りが体力的にも時間的にも辛くなってきたから、お墓を自宅に近いところへ移したい」などとして、改葬を考えるケースが多くなってきたようです。なかには、新しいお墓に遺骨を移動させることなく、散骨をする例も見られます。この場合、自身も散骨を希望し、「お墓は作らない」と決めている人も少なくありません。いずれにせよ、お墓のある土地に代々住み続けることが難しくなってきたことから改葬に踏み切る人がほとんどです。
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お墓を移すというと、「家の没落を示すようで寂しい」とか、「家を守ってきてくれたご先祖様に申し訳ない」と思う人もいることでしょう。実際に、地元に住む親族からそのように責められることを想像し、なかなか改葬に踏み切れない人もいるようです。実家のあるところに住んでいないにもかかわらず、お墓を承継せざるを得ない人にはありがちな悩みです。かといって、「では、お墓の管理を代わりに引き受けてくれないか」と親族に伝えても、断られてしまうのが関の山。口を出し、手を出さない親族のいうことなど聞いていられないと呆れながらも、なるべく穏便にと説得策を考えるのは、なかなか辛いものです。
改葬に反対するのは、親族ばかりとは限りません。菩提寺の住職からも、引き留められる場合があります。改葬するということは、今までの菩提寺にとっては、檀家を一軒失うということです。檀家離れが続くなか、一軒でも失いたくないと思うのは当然のことといえるでしょう。また、住職は墓じまいにかかる費用のことをよく知っているからこそ、引き留めてくれるという理由もあります。お墓を撤去するためには、1㎡10万円から15万円ほどの撤去費用がかかります。お墓が大きく、また重機の入りづらいところに位置していたとしたら、50万円ほどになってしまうことも珍しくありません。対して、お墓の年間管理費は1万円から2万円ほどであることがほとんどです。「年に一度でもお参りしてくれるのなら、今までどおりお守りしますよ」と言ってくれるのは、ありがたいことかもしれません。一方で、多額の離檀料を要求するお寺も存在します。「お布施は30万円で」などといわれ、今までお世話になった義理もあるしと納めようとすると、遺骨一体につき30万円なので、10体で300万円になると知って驚がくするというケースがみられます。住職側には悪気がないことも多く、粘り強い交渉が必要です。
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「罰当たり」と騒ぐ親族も、引き留めようとする住職も、問題の根本がなかなか見えていないと思われます。改葬は、お墓の無縁化を防ぐ唯一の手段だからです。今、無縁墓が全国的に急増しているといわれています。げんに、熊本県人吉市が2014年に行った調査では、市内の約4割ほどが無縁墓となっているという結果が出ました。神奈川県川崎市でも、2012年に調査した結果、市営霊園内に250か所もの無縁墓があるとわかりました。改葬が必要と思われるお墓は、放っておくと誰も管理しなくなり、ついには無縁化してしまいます。無縁墓こそ「罰当たり」な状態です。また、お寺の住職にとっては、年間管理費も取れず、お墓を撤去するにしても費用を自ら捻出しなければならないという状況に陥ります。こうして、改葬を行わなければ、誰も幸せになれなくなってしまうのです。
改葬を検討するということは、むしろ先祖を大事に思っているからこその行為であるといえます。もしもお墓を継承した人がお墓参りを大事に思ってないなら、遠い、忙しいという理由でお墓から足が遠のき、あっという間に無縁墓になってしまうでしょう。無縁を防ぎたい、先祖の遺骨をずっと供養したいという思いが、改葬という考えに行きつくのです。もしもあなたが改葬を検討していて、親族や住職から反対されていたとしたら、無縁化を防ぐための改葬なのだと丁寧に説明しましょう。きっと、理解が得られるはずです。
以上、改葬の意義についてお伝えしました。改葬を検討している人にとって、親族や住職への説得材料になれば幸いです。とくに、「遠くに住んでいるからお墓を管理できない」という理由を、自分としても心苦しく思っている人はいるものと思われます。家を継いであげられなかったという、自責の念から来る苦しさです。しかし、住みたいと思えるところに住み、やりたいと思える仕事ができる現代は、きっと親の世代が望んだ未来です。それを体現し得ていることを忘れずに、自分なりの供養の仕方を、改葬という方法で示しましょう。
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