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納骨堂コラム【納骨堂辞典】

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お墓は本当に儲かっているのか?お寺の経済事情

葬儀では、お布施として何十万円もの金額を包みます。「お通夜とお葬式を合わせてもたったの2日なのに、何十万円ももらえるなんて、さぞお寺は儲かっているだろう」と思うのも無理はありません。しかし、実はお寺はそれほど儲かっているわけではなく、むしろ貧困化が進んでいるといわれています。お寺の経済事情について解説します。


お布施は非課税、でも年収100万円以下の寺院が3割

宗教法人としての活動には、税金は課税されません。お布施や寄付金、お守り販売の収入などは非課税なのです。幼稚園や駐車場などを経営していたなら収益事業として税金が徴収されますが、肝心のお布施が非課税であれば「坊主丸儲け」などといわれるのもうなずける話ですね。しかし、僧侶向け雑誌『月刊住職』によると、全国の寺院のなんと3割ほどが年収100万円以下だといいます。「ワープア坊主」という言葉も生まれ、お寺は儲かっているどころか、むしろ貧困に陥っているといえるでしょう。なぜ、そのような経済事情になっているのでしょうか。

 

葬儀は月に何度もない

確かに、お葬式のお布施は金額が大きいものです。しかし、一般的な感覚としてもわかるように、そう頻繁にお葬式があるわけではありません。「檀家が300軒あればギリギリお寺がまわる」と言われていますが、これは、300軒の檀家があれば、月に1~2回はお葬式があり、僧侶1人が食べられる分の収入があるだろうという意味です。しかし、それでは僧侶1人しか食べられません。家族を養うには足りないため、葬儀以外の法事などのお布施が頼りになりますが、一度の法事で得られるのは数万円ほど。一家は食べられるかもしれませんが、裕福には程遠いでしょう。

 

過疎化が進む町は檀家離れが深刻で法事の数が少ない

「それなら、檀家の数を増やせばよい」という話になるかもしれません。しかし、檀家は増えるどころか、全国的に減っているのが現状です。とくに過疎化が進む町では檀家離れが深刻で、数十軒しか檀家がないというお寺も珍しくありません。檀家が少ないお寺では、住職がいなくなったお寺を兼務したり、他に副業を持ったりして生活費を稼いでいます。例えば学校の先生は、お坊さんの副業として有名なものの一つです。

 

お寺の補修にはかなりのお金がかかる

もちろん、檀家の数が十分で、お寺一本で十分やっていけるという住職もたくさんいます。しかし、どんな住職も等しく頭を悩ますのが、お寺の修繕費です。お寺は伝統建築のため、ひとたび補修となると一般住宅の比ではないほどのお金がかかります。屋根が壊れた、トイレが近代的でない、雨漏りがする……。一般的な家庭なら「お金がないから修理できない」と言うことができても、お寺はそうはいきません。本堂は住職の家ではなく、檀家が集う場だからです。そのために、檀家は年間の護持費をお寺に納めています。ただ、伝統建築であるお寺を修繕するためには、年間の護持費だけではとても足りません。お寺は新たに寄付金を集めることになりますが、そもそも檀家が少なければ寄付金も簡単には集まらないうえ、寄付を拒否する檀家もあります。寄付金が足りなければ、お寺の負担が大きくなってしまいます。もちろん本堂だけではなく、山門、鐘楼なども老朽化すれば修理が必要です。とくに山門は崩れてくれば危険な事態になることから、待ったなしの工事が行われることも少なくありません。こうして、住職の財布はだんだん軽くなっていくのです。

 

本山への上納金も

なお、お寺は年に一度、宗派の本山に上納金を納めています。上納金の金額はお寺の規模などによっても違いますが、小さなお寺でも十万円単位になることが少なくありません。また、本山の修復などがあればそのつど寄付を行うことになります。本山は、新人僧侶が研修などを行うため、各寺にとって大事な存在です。上納金や寄付金を拒むことはなかなかできません。そのたび大きな出費に悩まされます。

 

まとめ

以上、お寺の経済事情についてお伝えしました。膨大な数の檀家がいるお寺は年収が2000万円以上にもなることがありますが、そのような例は一握りです。多くの寺院が檀家不足と修繕費や上納金に悩まされている現状があります。仏教離れがこのまま進めば、廃寺となるお寺がますます多くなってくることでしょう。廃寺になるとお墓の管理をする人がいなくなり、墓地が荒れてしまうことが予想されます。過疎化が進む町に実家を持つ人は、「もしも田舎の菩提寺が廃寺になったら、お墓をどこに移すか」と、お墓の引っ越し先を考えなければならない局面に立たされています。

 

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