月命日とは?命日との違いや供養を続ける期間
家族が亡くなってからしばらくは、月命日にお墓参りに行ったり、菩提寺の僧侶にお経をあげに来てもらったりといったことを行っている家もあるでしょう。しかしこの「月命日(つきめいにち)」とはどういう意味で、いつまで行うものなのか、ご存じでしょうか。ここでは月命日の意味や供養を続ける期間、お経をあげてもらうための準備やお布施について解説します。
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俳優の三國連太郎さんが「戒名不要、墓不要」と言い残して亡くなったのは、2013年のことでした。「お墓はいらない」と考えている人が多くなっているといいます。お墓がなくても、「手元供養」や「自宅墓」という方法があります。解説しましょう。
都心のお墓は高価すぎる、金銭的に手の届くお墓は遠すぎる、お墓を買っても守ってくれる人がいない。そういった理由で、お墓を求めることに消極的な人が増えています。「保険クリニック」が40代以上の500人の男女を対象に行ったアンケートでは、「希望の埋葬方法」に「散骨」と答えた人が101人もいました。つまり2割の人たちは、「お墓はいらない」と考えているということです。しかし、「お墓はいらないけれど、散骨にすると手を合わせる対象がなくなってしまうのが寂しい」と感じる人もいます。そんなときに役立つのが、「手元供養」や「自宅墓」という考え方です。
参考:保険クリニック「墓じまい?最近の葬式事情や埋葬方法を調査!」
手元供養という言葉は、「手元」で遺骨を「供養」することをあらわしています。また、自宅墓は、自宅でお墓を構えるように供養することをあらわしています。つまり、どちらも遺骨を自宅に置いたままにする供養法なのです。とはいえ、同じようなスタイルかといえば、少しだけ違います。手元供養と自宅墓の違いを紹介しましょう。
手元供養の多くは、お墓を感じさせないスタイルをとります。具体的には、お地蔵さんの形をしたオブジェに遺骨を込めたり、ガラス製の美しい骨壺に遺骨を納めたりして、リビングなどに飾ります。なかには、遺灰をほんの少しだけペンダントトップに納める、ダイヤモンドに加工した遺骨を指輪にするといった手元供養の形もあります。「アクセサリーに使う遺灰はほんの少しだけれど、残りの遺骨はどうするのか」という疑問もあることでしょう。残骨は散骨にする人、先祖代々のお墓に納める人など、さまざまです。また、お墓と手元供養と、両方の供養法をとるというスタイルも可能です。
一方、自宅墓の多くは、仏壇などの一画に骨壺を納めて供養します。仏壇下の引き出しに骨壺を納めるもの、納骨場所がミニチュアのお墓の形をしているものなど、デザインやスタイルはさまざまです。手元供養よりも、お墓や仏壇を強く意識したものが多いことが特徴です。また、自宅墓を設ける場合、他にお墓を建てないことを前提としている人がほとんどでしょう。
「自宅の庭にお墓を作るということではないの?」と思う人もいるでしょう。しかし、今の日本の法律では、自宅の庭にお墓を新しく作ることはできません。「墓地、埋葬等に関する法律」により、「埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行ってはならない」とあり、墓地を経営するためには都道府県知事(権限が市町村長に委任されている場合もある)の許可が必要です。よって、自宅の庭へ遺骨を埋めて墓とすることは、許されないのです。まれに、古くからのお墓が庭にある家もありますが、「墓地、埋葬等に関する法律」ができる昭和23年よりも前に作られたお墓については、その存在が許されているためです。
参考:墓地、埋葬等に関する法律
手元供養や自宅墓においては、仏壇に手を合わせるのと同じような形で、毎日の供養を行うことがほとんどです。オブジェなりミニ骨壺なり、遺骨が納められているところへ向かって参拝します。遺骨の隣には、遺影や思い出の写真、故人の好物などを置いて供養します。小型の線香立てやおりんを飾り、毎日線香を立てるという人もいます。まさに仏壇ですね。ただ、もちろん仏壇と違い、仏式でなくともきちんと供養できるスタイルです。キリスト教式であれば十字架をモチーフにしたオブジェを置くなど、さまざまな宗教に対応できます。
手元供養や自宅墓は、お墓を必要としない供養法です。しかし、供養をしてくれる人が健在なうちはいいのですが、そのうちだれも遺骨を預かれない時代がやってくるかもしれません。まさに、子や孫へと継承されていくお墓と同じ問題をはらんでいます。「自宅で供養して、10年経ったら散骨する」など、あらかじめ期限を決めておくことが重要です。最終的な遺骨の行き先としては、散骨の他に、他の人の遺骨と一緒に弔われる合祀墓や、家族が管理しなくともよい永代供養の納骨堂、樹木葬などが考えられます。
手元供養や自宅墓について解説しました。いずれも、自宅で故人を身近に感じながら供養できる方法です。「お墓はいらない」と考えている人に限らず、お墓に埋葬してしまうのはあまりに寂しい、ずっと遺骨を手元に置いておきたいと感じる人にもおすすめです。最終的な遺骨の行き先さえ決めておけば、安心して毎朝故人に挨拶することができるでしょう。
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