納骨堂購入者の体験談|金蔵寺・永代供養墓を購入した60代男性の場合
近年人気を得つつある納骨堂。都心では新しい納骨堂が続々とオープンしています。実際にどのような人々が納骨堂を購入されているのでしょうか。東京の納骨堂購入者の経験談を詳しく紹介します。

納骨堂とは?主流は屋内ビル型
納骨堂とは、土の中に遺骨を埋葬する石のお墓と違い、遺骨を安置するお堂(施設や建物)のことを指します。元々は、お墓に埋葬するまでの間遺骨を暫定的に預けておく所(=納骨堂)でありましたが、現在では通常のお墓と同じように人々に捉えられ、参拝スペースや仏壇が設けられた納骨堂が増えています。ここ数年、自動搬送式という最新式のシステムを使った納骨堂も人々のニーズに合わせて増えているようです。
関連項目:納骨堂の種類|納骨堂辞典
納骨堂の購入体験
今回感想を寄せていただいたのは東京にお住まいの佐藤さん。購入されたのは、最近人気になっている浄土真宗本願寺派・金蔵寺の永代供養墓です。永代供養墓も納骨堂の一つで、金蔵寺では遺骨が入った骨壷を棚に保管するロッカー式が採られています。年間の管理費が支払われなくなってからも50年間は骨壷に遺骨が入った状態で安置され、その後は敷地内の合葬スペースに散骨されるようです。
購入者のプロフィール
- お名前:佐藤さん
- 性別:男
- 年齢:60代
- 既婚・未婚:死別
- 子どもの有無:あり・3人(長女・長男・次女)
- 誰のお墓か:妻
- その他:購入費用は、私と独立した長男がほぼ半分ずつ負担し、2人の娘も1~2万円ほど負担してもらいました。
お墓の概要
関連項目:東京の納骨堂|納骨堂辞典
納骨堂を購入した経緯|経済的な面から検討
訳あって、1999年頃から私の実家とは絶縁して暮らしていました。2006年の春に50才の妻がスキルス性胃がんで全身転移・手術不能との診断を国立がんセンターで受け、抗がん剤治療に入りました。約1年半の闘病の後、妻は他界しましたが、とにかく経済的にぎりぎりの状況でしたので墓の手配などできず、葬儀社の紹介のお寺(浄土真宗金蔵寺)にお骨を預けきりにしていました。そのお寺が、2011年に境内に納骨堂・永代供養塔を新造することになったので、家族皆でお金を出し合って永代供養塔の一区画を割安に入手し、納骨しました。
納骨堂の検討から購入までの流れ・経緯
葬儀依頼足掛け5年も無償で預かっていてくれていたお寺に、たまたま長女が墓参に行ったとき、お寺さんから納骨堂の新造の話を聞き、また値段も聞いてすぐに家族に連絡してきたので、全員が賛成して即刻購入することにしました。まとまったお金を持っていた長男がとりあえず全額肩代わりし、私はそのあと月払いで負担分を長男に返済しました。また娘たちも1~2万円ほど支払いました。とにかく、タイミングがぴったりでした。ちょうど七回忌の時期でしたので。
金蔵寺の納骨堂・永代供養墓を選んだ理由
- とにかく安かったこと。港区元麻布の立地で40万円にいかない程だったので。
- そのお寺に数年お骨を預けていてご縁があり、法事もしてもらっていたから。
- その時、長男が比較的お金に余裕があったから。
購入した納骨堂の良い点・悪い点
良かったと思う点
とにかく、都内の一等地にわずかな金額でお墓が持てたことは幸運でした。麻布十番の駅から徒歩10分足らずで行ける足の便の良さが最高です。供養塔も、いつ行っても花が絶えず、きれいに管理していただいています。
悪かったと思う点
悪い点というわけではないですが、やはり、ちゃんと独立したお墓ではないのは、ほんの少しだけ残念です。トラブルなどは特にありませんでした。
これから購入を検討されている方へのメッセージ・アドバイス
都会で、ちゃんとしたお墓を購入しようとすると、数百万円は優にかかります。現代、それだけの金額を右から左に用意できる家はそうはないと思います。合同墓・永大供養塔といったタイプ、あるいはロッカー式なタイプなど、あまり場所を取らない形のお墓でしたら、百万円以内で用意できます。こういった合同墓の場合でも、後継者がいなくなり管理料が途絶えてもその後30年以上は継続でき、最後は散骨するタイプが多いようです。遠隔地にちゃんとしたお墓を構えるのも結構ですが、いつでも訪れることができる近場で、コンパクトなお墓を考慮するという選択肢もありだとは思います。
納骨堂購入者の体験談:まとめ
今回は実際に納骨堂を購入された人の実体験を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。具体的な経緯や理由、良い点・悪い点が聞けるとイメージも湧きやすいと思います。ぜひ、購入を検討されている人は参考にしてみてください。
関連記事:【2019年版】東京の納骨堂おすすめ5選(新規オープン)
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