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納骨堂コラム【納骨堂辞典】

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エンディングノートの準備できれいなお別れを。遺言書との違いは?

エンディングノートとは、高齢になった人が終末期に備えて自分の希望を書き記しておくノートです。例えば、自分が亡くなった時、高度な障害状態に陥ってしまった時、認知症などで判断力がなくなってしまったときのために、自分に関することの希望を事前に書いておきます。エンディングノートには何を書いておけば良いか、遺言書との違いは何かなど詳しく解説します。

エンディングノート,遺言


エンディングノートとは?自分らしい最期のための台本

昨今、本屋や文具店でもエンディングノートの一角ができるほど注目されているエンディングノートですがどのようなことをそもそも記載しておくものか知らない人も多いと思います。そこで一般的なエンディングノートの記載内容と、なぜ準備が必要なのか、項目ごとにみていきましょう。

 

葬儀について

突発的な死によって自身の希望が叶わないものの筆頭が、葬儀です。例えば、自身では「家族や近親者だけでささやかな式にして欲しい」と思いそれとなく話をしていても、残された家族は悲しみの中、葬儀社にお任せに近い形になってしまい気づいたら「一般的」と言われる盛大な式になっていたということもよくあるそうです。

さらに、葬儀にかかる費用も大きな負担となって重くのしかかります。亡くなってからでは何もできないのでエンディングノートを活用して、「葬儀は○○社の家族葬で予算は40万円」とはっきりとした指定をしておくことによって自分の意思が尊重された葬儀を行うことができます。口頭より書き記すエンディングノートのほうが確実です。

 

財産・相続について

相続について、遺言書と比べて法的な効力は無いもののまったく意思表示がないとすべての財産がしっかり家族の手に渡らないこともあります。例えば分からないようにしまっておいたタンス預金の数十万が、発見されないままゴミとして廃棄されてしまうこともあります。そうならないためにも、相続できるものについては事前に書き留めておくと良いでしょう。また、自分の持ち物、時計や宝石などの貴金属、飼っているペットなどのことについても記載することができます。形見分けのときなどの家族間友人間のちょっとしたトラブルを回避するにもエンディングノートは有効です。

 

お墓について

最近では生前にお墓を用意するという人が増えていますが、用意しようと思っていた矢先に倒れてしまったなどという場合もあります。そんな時のためにエンディングノートを使い、お墓に関する希望を記しておけば自身の死後に家族がどの墓にしようか、何が故人の希望なのだろうか、と悩む必要がなくなります。例えば、自然志向が強いので「樹木葬」や「散骨」にして欲しい、信教に合わせたお墓を用意して欲しい等々の希望を記載できます。

 

病気・介護が必要なとき

突発的な病気や認知症など、自分が判断力を失ったり、意思表示ができなくなったりした時にもエンディングノートが活躍します。家族は多くの場合、配偶者や親に1秒でも長く生きて欲しいと願います。それが本人の意思と同じであれば良いのですが、「回復の見込みがない場合に生命維持装置だけで命をつないでいるのは本望ではない」「臓器の提供を積極的にしたい」などのはっきりした意思がある場合はそのことを記載しておくと家族の苦しみも軽減されるでしょう。

介護についても、「子供やお嫁さんの迷惑になりたくない」という考えがあった場合などは、「要介護状態になったら介護施設に入れて欲しい。費用については自分の年金から引き落としを希望する」などと書いておくと、経済的にも身体的にも家族に迷惑をかけることがありません。

 

家系図や自分のこと

普段から親戚付き合いがあり、いざというときに連絡がつくような状態だといいのですが、意外と配偶者や自分の親戚について把握していないということが多いでしょう。エンディングノートには家系図の項目もあり、連絡先と併せて名前を記載しておけば、病気で倒れてしまった際、葬儀の際に役に立ちます。友人の情報も本人以外知らないことが多いので、記載しておけば残された家族が連絡しやすいでしょう。

 

エンディングノートと遺言書との違い。法的効力は?

エンディングノートと遺言書の一番の違いは、「法的効力のある・なし」です。エンディングノートは法的効力が無いため、厳密な相続を希望する場合は法的効力のある遺言書も併せて用意することが望ましいでしょう。遺言書の場合、規定された書き方に則って記載をしないと法的な効力が発揮されないのですが、その点、エンディングノートは前項で述べたように自由な記載ができる上、書式も決まっていないので書き直しも簡単です。

ただし、相続で揉めそうな財産がある場合には遺言書を作成した方が確実でしょう。さらに、確実に効力を発揮させるためには「公正証書遺言」という公証人を立てて作成することもできます。エンディングノートは気軽に書き始めることができるので、まずは早いうちからエンディングノートを書き始め、自身の意志が固まった際に遺言書を法律に則って作成するのが良いでしょう。

 

エンディングノートは残った家族へのラブレター

人間誰しもが避けて通れない「死」。長年連れ添った夫、妻、子供たち家族とお別れするのは哀しいことではありますが、決して亡くなったからといって自分の残したものが無になることはありません。しかし、残したものや準備不足によって家族が困ることになるのはとても残念ですよね。そうならないために「エンディングノート」を早いうちから用意してみてはいかがでしょうか。

関連記事:終活に役立つエンディングノートの使い方が5分でわかる!

 

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