檀家とは?求められることや檀家制度の歴史
「檀家(だんか)」になるとお金も労力もかかって大変。そんなふうに思われている人は多いのではないでしょうか。そもそも檀家とは何をするのでしょうか。ここでは具体的に檀家に求められることや檀家制度の歴史などについて紹介します。
納骨堂辞典 > 納骨堂コラム > 文化・歴史 > 日本とは全く違う!世界の珍しい葬儀・葬送方法
現代の日本においては、亡くなった人を火葬して骨上げをし、法要をした後、お墓に埋葬するのが一般的です。一部の地域では、土葬をする所もあるでしょう。しかし、世界に目を向けてみますと、実に様々な葬送方法があります。ここでは、日本ではあまり見られない、世界の珍しい葬送方法についてご紹介したいと思います。
インドのガンジス川は聖なる川とされ、神に例えられ「女神ガンガー」とも呼ばれます。インドやネパールで多数派を占めるヒンドゥー教徒の間では、遺灰をガンジス川に流す習慣があります。仏教と同じく、亡くなった人は別の生き物に生まれ変わるという輪廻転生が信じられているので、ユダヤ教やキリスト教、イスラム教と違って、遺体を保存しておくという概念はあまりありません。
遺灰をガンジス川に流す場合、まずは遺体を火葬にします。火葬といっても日本のそれとは違い、大量の薪を積み上げて焼きます。薪の上に遺体を寝かせ、祖霊へのお供え物とお酒、牛乳、水、牝牛の脂肪などを供え、祭壇を作ります。この、火葬の時の火も神格化されており、「アグニ」と言い、無事に故人の魂を「ヤマ(死者の王国の主)」に引き渡す役割を負っています。火葬が終わると遺灰が川に撒かれます。なお、例外として、幼児や罪人の場合は、火葬にすることなく遺体をそのままガンジス川に流すことも一部地域で行われているようです。
一方、イスラム教徒もインドには多く存在しています。イスラム教徒の場合は「最期の審判」という、肉体を伴った死者の復活を信じているので、遺体が損なわれることを避け、土葬にしてお墓を作るのが一般的です。
チベットの葬送方法といえば、遺体を鳥に食べさせる「天葬(鳥葬とも言います)」が有名ですが、「塔葬」という葬送法もあります。
先述したとおり、天葬(鳥葬)とは遺体を鳥に食べさせることによって天に還ることを願う葬送方法です。実際の方法としては、遺体をそのまま丘などに置くだけでは鳥は食べないので、専門の職人が遺体を解体し鳥葬台とよばれる台に置き、鳥に食べてもらい、天に送られます。職人が必要になるため、意外にも天葬は富裕層のみが行う高価な儀式のようです。
塔葬とは「ダライ・ラマ」や「パンチェン・ラマ※」など、高位の僧や一部の貴族に行われる、最も名誉ある葬送方法です。塔葬では、亡くなった人(概ね、生きている時から「生き仏」と呼ばれるような高尚な人)の遺体を香料の入った水で清め、信者が「ハタ」と呼ばれる絹織物と祈りを捧げます。その儀式が終わるともう一度水で清め、ミイラになるまで何度も塩をかけます。完全にミイラ化したら、遺体の顔を保存し、豪華な服を着せて飾り付けます。こうして飾り付けられた遺体は塔の中に納められ、本人を模した像とともに神仏として祀られます。塔の素材や飾り付けは、亡くなった人の生前の地位によって異なるようです。
※「ラマ」とは、チベット語で「師」を表す単語であり、この場合のダライ・ラマやパンチェン・ラマというのは個人の名前ではなく称号になります。
スカンジナビア半島の西半分を占める北欧の国、ノルウェーでは、家族墓や個人墓の他に「ミンネルンド」と呼ばれる共同墓地が出てきています。「ミンネルンド(minnelund)(またはミンネスルンド(minneslund))」とは、英語の「memorial grove」や「memorial park」に相当する言葉です。1980年代ごろから作られ始めたこの墓地は、遺骨を無記名で埋葬する場所となっています。埋葬さえも遺族に日時や場所を伝えられないまま行われ、後日どの区画(エリア)に埋葬されたかだけ知らされるようです。墓碑は存在せず具体的にどこに埋葬されているか分からないため、あまりお墓参りをしないという遺族も多いようです。ミンネルンド内には記念碑が設けられ、植栽などの管理は墓地課が行いますが、故人の親戚などが花や蝋燭などを置ける場所もあります。このような墓地が出てきた背景には、お墓の管理や整備を遺族が行わなくてもよいように、との考え方が影響しているとされます。
日本はほぼ単一民族で構成されていますが、世界の他の国々では幾つもの民族、また部族が集まって構成されている国々もあります。インドネシアではイスラム教徒が多いですが、1万7500もの島々には色々な葬送習慣があります。コーヒーで有名なスマトラ島の一部では、亡くなった人の魂を鎮める為に、呪術師が招かれます。
また、南太平洋のシェパード諸島にあるバヌアツ共和国では、死霊が悪さをするのを防ぐために豚が生贄に捧げられるなどの習慣があります。これらはいずれも、亡くなった人の魂が恐ろしい霊と化して、生きている人に災厄をもたらすのを防ぐ意味合いを持っています。
今回は世界の珍しい葬送について紹介しました。葬送とは、亡くなった人に対する、残された人々の追悼の念や敬意、あるいは畏怖の感情を表す行為であり、その表現方法は実に多種多様であるようです。考古学によると、何万年も前のネアンデルタール人の時代から、死者に花を手向ける行為は行われていたとのことです。亡くなった人に思いを馳せる為の手段、また、自分が亡くなった場合にどのように葬られたいかについて、一度考えてみてはいかがでしょうか。
参考文献:2005年12月27日,槇村久子『ノルウェーとスウェーデンにおける大都市の墓地の現状と変化への対応』京都女子大学学術情報リポジトリ(京女AIR)
参考文献:監修松濤弘道/編「世界の葬送」研究会,2009年6月15日,『世界の葬送』,イカロス出版
納骨堂辞典では東京や関東の納骨堂の紹介をしています。みなさんのご要望にお応えして人気ランキングや費用、納骨堂の種類についてなども解説していますのでぜひご覧ください。納骨堂辞典|納骨堂・永代供養墓の全て
「檀家(だんか)」になるとお金も労力もかかって大変。そんなふうに思われている人は多いのではないでしょうか。そもそも檀家とは何をするのでしょうか。ここでは具体的に檀家に求められることや檀家制度の歴史などについて紹介します。
節分といえば、日本人の誰もが「豆まき」を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、あまりにも有名な行事の一つなのに、なぜ節分に豆まきが行われるのか、答えられる人はなかなかいません。成田山新勝寺で行われる豆まきが有名ですが、ということは、豆まきは仏教行事なのでしょうか。豆まきについて、徹底解説します。
仏教で「花まつり」といえば、お釈迦様の誕生会のことを指します。クリスマスがキリストの生誕祭であるように、お釈迦様にも生誕を祝うお祭りがあるのです。各地の寺院で様々なイベントが行われるので、花まつりの日には、お寺に足を運んでみてはいかがでしょうか。花まつりの意味や行事、代表的な寺院のイベントについてご案内します。
5月5日は「子どもの日」として親しまれていますが、「端午の節句」であることも広く知られています。3月3日は女の子のお祝いで桃の節句、5月5日は男の子のお祝いで端午の節句と、セットで覚えている人は多いでしょう。では、この端午の節句の由来をご存じでしょうか。仏教と関係があるのか、それとも日本独自のものなのか、その由来と祝い方について解説します。
檀家(だんか)とは、特定の寺院を援助する家のことを指します。檀家が支える寺院のことを菩提寺(ぼだいじ)や旦那寺(だんなでら)と呼びます。この寺檀関係は江戸幕府の政策によって始まり、菩提寺は檀家の先祖や死者の供養を独占的に取り仕切りましたが、現代では崩壊しつつあります。なぜ、寺と檀家の関係が崩れてしまったのか。ここでは檀家制度とはどんな仕組みなのか、その必要性などについて詳しく触れていきます。
第1位
第2位
第3位
第4位
第5位